ReviewLongerダイオードレーザー40W

Longer Ray5 40W レビュー – パワー、課題、そして購入すべき人は?

実測で40Wを超える光出力、スマートなエアアシスト、大型の385×385mm作業エリア──その一方で、不安定なWi-Fi、気まぐれな安全センサー、そして少し扱いづらい設計も。正直なレビューをお届けします。

1. Longer Ray5 40W レビュー

高出力ダイオードレーザーが次々と登場する中で、Longer Ray5 40W はその上位に位置します。既存の「Ray5 5W」とは全く別物で、実測40Wを超える光出力(8ダイオードFAC圧縮モジュール、約44〜48W)を備え、385×385mm の広い作業範囲と ESP32 32ビットコントローラースマートエアアシスト、そして 3.5インチタッチディスプレイ を搭載しています。

組み立ては1時間ほどで完了。X軸リニアレールY軸4ローラー構造で安定性が高く、最大24,000mm/minの移動速度を実現。木材やアクリルはもちろん、調整次第で0.15mmステンレスのマーキングやカラー酸化も可能です。
ただし、Wi-Fi接続は不安定で、火災センサーの精度にはばらつきがあり、焦点調整がやや扱いにくい点があります。

強み

  • 実測40W超の光出力(8ダイオードFAC圧縮構造)
  • ソフトウェア制御のスマートエアアシストと交換式レンズ
  • 385×385mm の広い作業エリアとオフライン操作(TFカード対応)
  • ステンレスへのカラー酸化マーキング、薄板金属の切断も可能
  • 高性能機に対して非常に優れたコストパフォーマンス

トレードオフ

  • Wi-Fi が不安定:USBまたはTFカード接続推奨
  • 火災センサーの誤作動に注意:常時監視が必要
  • 焦点合わせには高さ調整やスペーサーが必要な場合あり
  • 理論値の速度 24,000 mm/min は実作業では 10,000〜15,000 mm/min 程度
  • **LightBurn**(有料)を使うことで真価を発揮

おすすめ

  • CO₂レーザー並みの出力を手頃に求める中〜上級ユーザー
  • 小規模工房やクラフトショップの量産・アクリル加工用途
  • 調整・カスタマイズを楽しめるDIY志向のユーザー
Longer

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2. 仕様概要

このモジュールは 8ビームFAC圧縮光学系 を採用し、スポット径は 0.10×0.15mm。剛性の高い産業グレードXレールを備え、安定した高速動作を実現します。
制御は ESP32(240MHz) で処理され、USB・TFカード・Wi-Fi・モバイルアプリ接続に対応(Wi-Fiは限定的)。

2.1 ソフトウェア

LaserGRBL に対応しますが、最適な体験は LightBurn で得られます。LightBurnではエアアシスト制御やレイヤー設定が容易。
オフライン操作(TFカード+タッチ画面)も安定しており、Wi-Fiを使わずに完結できます。

レーザーモジュール
作業エリア
385 × 385 × 50 mm
最大速度
400 mm/s
接続
WIFIWIFIUSBUSBSD-CardSD-CARD
エアアシスト
はい
カメラ
いいえ
エンクロージャー
いいえ
オートフォーカス
いいえ
対応OS
WindowsWindowsmacOSmacOSLinuxLinuxiOSiOSiPadOSiPadOSAndroidAndroid
ファイル形式
.ai.svg.dxf.pdf.hpgl.plt.rd.png.jpeg.bmp.tiff.tga.gif.jpg
重量
5.73 kg
保証
12 ヶ月
発売
2025-09-30
レーザークラス
Class 4

3. 実際の性能

切断性能:
LightBurnでチューニングすると、黒アクリル6〜10mmを1パスでカット可能。**木材(15〜20mm)**も2パス以内で綺麗に切断できます。0.15mmステンレスも低速多重パスで加工可能。

彫刻性能:
微細なスポットにより、木材・革・スレートなどに繊細なディテールを再現。実用速度は10,000〜15,000 mm/minが最適です。
また、設定を変えることでステンレス表面にブルーやゴールドなどの発色も可能。これは同クラスでは希少な機能です。

4. 安全性とメンテナンス

本機はクラス4オープンレーザーです。目や皮膚への危険、発火リスクがあるため、保護ゴーグルと専用エンクロージャーの使用が必須です。
エア排気装置やフィルターを設置し、必ず換気された環境で使用してください。

メンテナンス:
レンズを定期的に清掃し、ベルトの張りを点検。作業台にはハニカムプレートを使い、焦げ跡を防止します。

5. 使用のヒント

  • 長時間作業では USB/TFカード接続 が最も安定
  • LightBurn のレイヤーごとにエアアシストを設定
  • 厚いアクリルには リードイン・リードアウト を設定して焦げを軽減
  • ランプテスト(斜めライン) で正確な焦点距離を確認

6. アクセサリーと追加装備

  • ロータリーローラー(円筒形素材用) – $89.99
  • 防煙エンクロージャー(OD3+パネル付き) – $89.99
  • スモークピュリファイア(多層フィルター搭載) – $399.99

7. 長所と短所

長所と短所

  • 長所
  • 最大48Wの光学ピーク出力で深く速いカット
  • 最大24,000 mm/minの高速彫刻
  • 炎・傾きセンサーを含む包括的な8点安全システム
  • 多彩な接続方式(Wi‑Fi、USB、SDカード、App)
  • 3.5インチ内蔵タッチスクリーンで完全オフライン制御
  • Smart air-assist systemを標準搭載
  • 短所
  • オープンフレーム設計のため十分な安全対策と換気が必要
  • フォーカスは手動調整のみ(オートフォーカス非対応)
  • 炎センサーが周囲光に過敏な場合がある
  • 消費電力が175Wと高め

8. トラブルシューティング

焦点が合わない場合は素材を15〜20mm持ち上げて調整します。
USB経由の通信エラーは、PCの電源管理(省電力設定)を無効にすると改善します。
火災センサーが外光に反応する場合は、照明を調整して対応しますが、センサー自体を無効化してはいけません

9. 購入をおすすめするユーザー

この機種は、上級者や小規模ビジネスに最適です。CO₂並みのパワーを低コストで得られ、パーツ製作やアート加工に向きます。
初心者には、まずクラス1の密閉型レーザーをおすすめします。

作業エリア
385 × 385 mm
最安値
¥109,898 Longer Shop
レーザーモジュール
Diode(OpenFrame)
455 nm · 40 W
接続
WIFIWIFIUSBUSBSD-CardSD-CARD
オートフォーカス
カメラ
エアアシスト
エンクロージャー
発売
2025
作業エリア
300 × 200 mm
最安値
¥102,390 Amazon
レーザーモジュール
CO2(Desktop)
10640 nm · 40 W
接続
USBUSB
ソフトウェア
オートフォーカス
カメラ
エアアシスト
エンクロージャー
発売
2022

10. 価格とコストパフォーマンス

同クラスの40Wダイオード機と比較しても、Ray5は性能・機能・価格のバランスに優れています。
LightBurnライセンスエンクロージャー排気装置を追加しても、依然としてコスト効率の高い選択肢です。

11. まとめ

Longer Ray5 40W は、ダイオードレーザーの世界における「CO₂代替機」としての地位を確立しました。
スピード・パワー・仕上がりのバランスが優れ、正しい設定と安全対策を行えば、プロ品質の成果が得られます。
Wi-Fiの不安定さや細かな欠点はありますが、上級ユーザーにとっては間違いなく高性能かつ高コスパなマシンです。

12. Longer Ray5 40W よくある質問

本当に40Wの光出力がありますか?
💡
はい。8ダイオードFAC圧縮モジュールで**実測44〜48W**の光出力を実現しています。
どんな素材を加工できますか?
💡
**黒アクリル6〜10mm**、**木材20mm**、**ステンレス0.15mm**を処理可能です。
実際の彫刻速度は?
💡
最適な品質を得るには**10,000〜15,000 mm/min**程度が目安です。
LightBurn は必要ですか?
💡
強く推奨します。エアアシストやレイヤー制御、マテリアルライブラリ機能を最大限活用できます。
Wi-Fi は安定していますか?
💡
不安定です。長時間ジョブでは**USBまたはTFカード**を使用してください。
放置運転しても安全ですか?
💡
いいえ。クラス4のオープンタイプレーザーなので、**常時監視が必要**です。
最初に買うべきアクセサリは?
💡
**ハニカムパネル**、**エンクロージャー**、**排気ファン/ピュリファイア**、**LightBurn**を推奨します。ロータリーは円筒物用に便利です。
Best-Lasercutter.com

Best-Lasercutter.comのMaxが執筆

Max studies Information Systems Engineering and contributes to Best-Lasercutter.com with his background in automation and digital technologies. He focuses on improving the website’s tools and data systems to make laser comparisons more accurate and user-friendly.